環境配慮型のバーベキュー燃料にカーボンオフセットを組み込む
COJ: 日本カーボンオフセット(COJ)のサービスを導入したきっかけを教えてください。
我々の主力商品のひとつであるバーベキュー関係グッズですが、近年バーベキュー人口が増え、マナーの悪い人が増えてきたんです。
河原でバーベキューをしてゴミを置き去りにしたり、ひどい場合はバーベキューセットを使い捨て感覚でそのまま置いていく人もいます。
使った木炭の火を消さないで、そのまま公園や河原に置いていくことも多いんですね。それで、ロゴスとしてバーベキュー関連商品を販売するにあたって、環境
とマナーのことを啓蒙しようと商品パッケージにもマナーのことを謳ってきました。そして、そこから一歩進んで環境にも配慮した商品を開発しようと、他産業
で廃棄されていたヤシガラを使った燃料「エコココロゴス」という商品を開発しました。
通常の木炭はマングローブを使っているのですが、それを本来捨てられているヤシガラを利用して炭にしたというところで、使いやすさとエコを持った商品として発売を始めたんです。 そ
んな時、たまたま当社の社長がカーボンオフセットを新聞や雑誌で知り「カーボンオフセットの仕組みをこの商品に入れることができるのでは」ということか
ら、日本カーボンオフセットに相談したところ「面白いからぜひやろう」という話をいただき、その場で契約し、2008年6月からカーボンオフセットを組み
込んだ商品にしました。
捨てられていたヤシガラを使ったエコ商品で、性能も抜群
COJ: 「エコココロゴス」とは?
バーベキューで使う木炭は、たいていの場合は東南アジア方面のマングローブを伐採して作るので、森林伐採が問題になっています。
これに対して我々は、ヤシガラを原料にする、森林伐採に関わらない商品として「エコココロゴス」を開発しました。
通常、ヤシノミの中身であるココナッツは使われますが、ヤシガラは捨てられることが多く、そんなに利用価値がなかったんです。
それに着目し、加工して燃料にしました。繊維質のヤシガラを炭化させ、高密度に成型したので原料に無駄が無く、燃焼性能に優れています。
着火剤加工を施しているのでマッチで簡単に着火でき約1分後には調理開始できる手軽さ、強い火力で燃料の無駄な消費を抑えられるという特長も併せ持っています。
丸型のエコココロゴス・ラウンドストーブは1個でステーキを14枚以上焼くことができます。燃焼時間も1時間以上もちます。
この商品を売り出したのは2008年2月で、先行ではカーボンオフセットを付けていなかったのですが、その後定価の1%の排出権を取得し、
2008年6月からカーボンオフセット付き商品として販売を始めました。
「エコココロゴス」を購入した顧客も京都議定書で定められた日本の温室効果ガス削減目標である−6%に貢献できる仕組みにしています。
エコ意識の高い店舗やお客様から受けいれられました
COJ: 商品に対する店舗の担当者、お客様からの反応は?
お店のほうは「エコを意識したい」という店舗が多かったので、受け入れられたのが大きいと思います。
お客様からの発売当初の感想は「一般的に普及している安価な木炭(マングローブ製)と比較すると、
価格が割高に感じられる」というものが多かったのですが、エコに敏感なお客様には比較的スムーズに受け入れられました。
また、1回買ったお客様がリピートするケースがとても多いです。
バーベキューで嫌なのは火をおこすのが大変なことだとよく聞くのですが、エコココロゴスは一発で着火ができ、火力も強く、時間も長持ちします。
どれか1つの要素がある木炭はありますが、このように三拍子揃ったものはなかなかないので支持されています。
また、強い火力のおかげで少ない燃料で調理できるという点が、結果的に多量の燃料を用意する必要がなくなり、運搬が楽になったという意見もいただいています。
もちろん環境に配慮しているという点、カーボンオフセットについても評価をいただいています。
社内の意識も高まったので、今後も続けていきたい。
COJ:カーボンオフセットの導入により、社内での変化はありましたか?
営業するにあたって、カーボンオフセットのことを我々がしっかり理解できていなかったので
「まずは販売しているロゴスの社員が勉強しよう」ということで、各拠点で勉強会を開きました。 これにより、みんなが以前より環境のことを考えられる人間になれたと思っています。
今後はカーボンオフセットのことを各店舗にうまく説明していくことが、我々の使命だと思っています。
まだうまく説明できていないところもあるかもしれませんが、下手は下手なりに分かりやすく説明しようと努力しています。 「
カーボンオフセットで排出権云々・・・」というよりも「環境問題に対して自覚を持とう。
これで納得するのではなく、これがスタートだ」ということを伝えていきたいです。
また、エコココロゴスを買うことによって、ユーザーの皆様に環境について考えていただきたいと思っています。
COJ:今後の課題、やりたいことはどんなことですか?
我々のフィールドである外の環境はいつも良い状態にしないとフィールドがなくなってしまうので、大切にしていきたいです。
マナーについても我々が啓蒙していかないと解消されないので、今後もエコとマナーについてアピールしていきたいと思っています。
また、アウトドアメーカーとしてエコロジー、環境を考えていきたいので、今回のような環境配慮型の商品だけでなく、
それ以外のバーベキューコンロなどの商品にも少しずつ、カーボンオフセットを付けていきたいと思っています。
これで終わることなく、どんどんカーボンオフセット付き商品を広げていく予定です。
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